月額33,000円の顧問料。「高いか安いか」より先に、何を求めているのか整理した

トラ吉

月額33,000円も顧問料を払っているのに、欲しいタイミングで月次が出てこなかったら、もう別の先生へ変えた方がいいのでしょうか?
長い付き合いでも、仕事は仕事ですよね?

タカシナ カク

私も、変更した方がいいのかなと考えました。
でも今回は、すぐ相手を変える前に、「そもそも私は毎月33,000円を払って、何を求めているんだろう?」と整理するところから始めました。

うさ美

相手のサービスを評価する前に、自分が欲しいものをはっきりさせたんですね。
今回は、長く付き合っている顧問の先生との関係を見直した一日を振り返ります。

2026年8月21日は、一人営業の日でした。表ではお客様の担当をしながら、頭の片隅で一番気になっていたのが、顧問の先生からの月次資料がまだ届いていないことでした。

私は開店当初から、月額33,000円で長くお付き合いしている顧問の先生がいます。会計や申告、日々の相談まで幅広くお願いしていて、サービスそのものには基本的に満足しています。ただ、最近は月次資料のスピード感について、少し気になっていました。

この日も、自分の中で「毎月15日頃までには数字を見たい」という感覚があったのですが、そのタイミングを過ぎても月次は確認できていませんでした。だからこの日は、このモヤモヤをそのままにしないことを裏側の最優先事項にしました。

結果として、先生とメッセージで連絡を取り、電話でも話しました。当日中に試算表を送っていただき、今後の月次スケジュールについても目安を共有できました。何より大きかったのは、「私は月額33,000円で、何を求めているのか」を自分で言葉にできたことでした。

顧問料が高いか安いかを考える前に、「私はそのお金で何を得たいのか」を明確にする必要がありました。不満をそのまま相手への評価にするのではなく、自分の期待を言葉にして、できることをすり合わせることも経営者の仕事だと思いました。

目次

8月21の朝、一番のモヤモヤは「月次がまだない」ことだった

一人営業の朝に気になっていたこと

この日は一人営業でした。表向きは美容師としてお客様を担当する一日ですが、朝の準備中、頭の中に一番残っていたのは、目の前のシフトではなく先月分の月次資料でした。

「今月もまだ数字を見られていないな」という感覚が、ずっと後ろにありました。お客様と向き合っている裏側で、経営者として気になっていることを抱えているのは、決して珍しいことではないと感じます。

月次は申告資料ではなく「経営判断の材料」

私にとって月次資料は、税金を計算するためだけの書類ではありません。売上・経費・利益・気になる支出を把握して、次の経営判断へ反映するための材料でもあります。

自分の感覚としては、毎月15日頃までには前月分の数字を確認できる状態でいたいと考えています。数字が見えて初めて、「この経費は続けるのか」「どこを増やすのか」といった小さな判断を進められるからです。今回のモヤモヤは、単に「遅い」という感情ではなく、経営判断の入口が止まっている感覚から来ていたのだと思います。

月額33,000円。長い付き合いだから簡単には判断できない

オープン当初からお世話になっている

顧問の先生とは、ルコールをオープンした当初からのお付き合いです。会計や申告はもちろん、細かい相談にも長く応えてもらってきました。開店したての、何も分からない時期から支えてもらってきた感覚があります。

サービスそのものには満足している

今もサービスの基本的な部分には満足しています。だからこそ、今回のモヤモヤを、そのまま「先生が悪い」という話に変えたくはありませんでした。ここは自分の中で最初にはっきりさせておきたい部分でした。

でも最近は月次のスピードが気になる

一方で、最近は月次資料が届くタイミングが以前より遅くなっていると感じることがありました。以前確認した際にも、忙しい時期には自分の帳簿処理が後ろになることがある、という趣旨の説明をもらったことがあります。

それを聞いた段階では、こちらとしても「事情は理解できる」と受け止めていました。ただ、その状態が続いてくると、自分の中の「毎月15日頃までに見たい」という希望との間に、少しずつズレが積み重なっていた気がします。

長くお世話になっている相手だからといって、不満を感じてはいけないわけではありません。感謝と改善してほしいことは、別々に考えていいのだと思いました。

トラ吉

長い付き合いなら、多少遅れるくらいは我慢した方が関係はうまくいくのではないでしょうか?

タカシナ カク

事情を理解することは大切だと思います。
でも我慢だけを続けると、ある日突然「もう無理です」となってしまうかもしれません。
関係を続けたい相手だからこそ、気になることは小さいうちに伝えた方がいいと思いました。

先生の事情を聞いたら、見え方も少し変わった

8月は申告業務が重なっていた

この日、先生へ連絡したところ、今回の遅れについては、8月は申告業務が集中していたことなどが理由で、処理が後ろになっていた、という趣旨の説明がありました。相手側の状況が具体的に分かったことで、こちらとしても少し気持ちが落ち着きました。

当日13時頃までに試算表を送る対応

そのうえで、当日の13時頃までには試算表を送っていただく、という対応を取ってくれました。まずはこの日のうちに、こちらが気にしていた「数字を見られない状態」から抜け出せる形になりました。

今後の月次作成の目安を共有した

今後については、10日頃までに月次がまだ完成していない場合はこちらへ連絡してもらい、15日頃までを一つの作成目安にするという流れを、お互いに共有しました。

これは正式な契約変更として法的に確定したものではなく、あくまで「今後の月次確認の目安を、お互いに共有した」というレベルの話です。それでも、今まで曖昧にしていた期待のラインが少し明確になったのは、私にとっては大きな一歩でした。

電話をしたことで、「私は何を求めているのか」が見えてきた

帳簿と申告だけを頼みたいわけではなかった

この日は、文章のやり取りだけでなく電話でも話しました。文章では伝えきれない相手側の考えや事情を、直接聞くことができました。電話のあと改めて整理したのが、「今の私は、顧問の先生に何をお願いしたいのか?」という問いです。並べてみると、単純に「帳簿を作ってもらう」だけを頼みたかったわけではありませんでした。

まず、①お店の経費や数字を自分でも把握できること。単に帳簿を任せるのではなく、何にお金を使っていて、毎月どういう数字になっているかを、自分でも分かる状態でいたいということです。

次に、②年末調整や確定申告など、専門的な処理はきちんとお願いしたいこと。ここは自分でやろうとするとリスクが大きいので、専門家へ任せたい領域です。

加えて、③毎月の月次を見て、気になる数字について質問・相談できること。そして、④日常の中で出てくる細かい経費や会計の疑問を、Chatworkなどで気軽に相談できる環境があることです。

定期的に、数字を一緒に振り返る時間

もう一つ、⑤定期的に数字を一緒に振り返る時間もほしいと感じました。最低でも半年〜1年に一度、理想としては四半期に一度、30分程度でもよいので、数字を見ながら振り返る時間があると、経営判断にはかなり心強いです。

【今の自分が顧問の先生に求めていること】

①お店の経費や数字を自分でも把握できること
②年末調整・確定申告など専門領域は任せたい
③毎月の月次を見て、気になる数字を相談したい
④日常の疑問をChatworkなどで相談できる環境
⑤半年〜1年、理想は四半期に一度30分の数字振り返り

私が欲しかったのは「帳簿を作ってもらうこと」だけではありませんでした。数字を自分で理解し、気になる点を相談し、次の経営判断につなげられる状態を作りたかったのだと整理できました。

トラ吉

5つも自分から求めているものがあると、正直「相手に頼りすぎ」と感じませんか?

タカシナ カク

最初はそう思いました。
ただ書き出してみると、どれも今の経営に必要なものばかりでした。
むしろ、これまで頭の中だけで曖昧にしていたことにこそ、モヤモヤの原因があった気がします。

33,000円は高いのか。それだけでは答えが出なかった

金額だけなら他と比較できる

以前は、月額33,000円という数字を見て、「ルコールの規模に対して高いのかもしれない」と考えることもありました。金額だけを並べれば、他のサービスと比較することはできます。

「何を得たいか」で価格の評価が変わる

ただ今回、金額だけを見ても本当の評価はできないと感じました。例えば月額がもっと安くても、質問しづらかったり、数字の相談ができなかったり、経営判断に使えないのであれば、自分にとっては十分な価値ではない可能性があります。

逆に、33,000円を払っていても、数字の把握・相談・月次・定期的な振り返りといった自分が必要としているサポートが受けられるなら、価格に対しても納得できる可能性があります。

前日の8月20には、自分のお金の使い方について「使ったあとに何が残るのか」を大切にしたいと考えました。今回の顧問料も、単なる固定費として見るのではなく、その支出が何を生んでいるのかで見たい、というのは同じ考え方だと感じています。

固定費を削ることだけがお金の管理ではなく、その固定費が何を生んでいるのかを確認することも必要だと思いました。

不満の正体は「サービス不足」ではなく「期待値のズレ」のこともある

相手にしか分からない事情がある

今回、電話で話して感じたのは、相手側にはこちらから見えていない事情があるということでした。担当している他のクライアントの状況や、時期による業務の集中など、外からは分からない部分があります。

自分にしか分からない希望もある

逆に、こちら側にも相手からは見えない希望があります。「毎月15日頃までには月次が欲しい」「四半期に一度は数字を一緒に振り返りたい」といった希望は、自分から具体的に伝えなければ、相手には正確には分かりません。

だから、言葉にしないと分からない

もちろん、すべての不満が「こちらの伝え方不足」で片づく話ではありません。サービス側にも、できること・できないことを説明する責任はあると思っています。ただ、「やってくれない」と感じたときに、まず自分の期待が伝わっているかを確認するという順番は、大事にしたいと感じました。

「やってくれない」と感じたとき、相手に問題がある場合もあります。でもその前に、自分が何を期待しているのか、その期待を相手へ伝えられているのかも確認したいと思いました。

トラ吉

でも、お金を払っている側が、そこまで細かく「これをしてほしい」と説明しなければいけないのでしょうか?

タカシナ カク

サービス側が説明する責任はもちろんあると思います。
ただ、自分が経営のどこで困っているのかは、私自身にしか分からない部分もあります。
だから私は、相手に全部察してもらうのではなく、自分が必要としているサポートも伝えるようにしたいです。

「我慢する」でも「すぐ変える」でもなく、一度話してみる

変更を考えること自体は悪くない

正直に言うと、今回のモヤモヤの中で、別の専門家へ変更することも一度は頭に浮かびました。長く続いてきた関係でも、状況が合わなくなれば見直しを検討するのは、経営者として自然なことだと思います。

長い関係だからこそ、対話する価値もある

ただ今回は、変更を先に決めるのではなく、まず今の相手と一度話してみることを選びました。長く付き合ってきたからこそ、こちらが感じているズレを伝えて、相手の考えも聞ける関係だと思ったからです。

結果として、今回の話し合いで「すべてが解決した」とは思っていません。今後また同じような場面が起きる可能性もあります。それでも、今の関係のどこがズレていたのかを、一度お互いに言葉にできたこと自体が、次の判断の土台になったと感じています。

人やサービスを変えることはいつでもできます。でも、今の関係のどこにズレがあるのかを確認せずに変えると、次の相手でも同じことが起こる可能性があります。

ここまでの話を、読者のみなさんも自店に置き換えて考えられるように、問いだけを箱にまとめておきます。

【自店に置き換えて考える】

◆固定費について
・毎月払っているサービスは、何のために契約していますか?
・そのお金で何を得たいか、自分の言葉で説明できますか?
・安い/高いだけで判断していませんか?

◆専門家との関係について
・専門家へ任せすぎて、自分が内容を理解しなくなっていませんか?
・何を相談したいのかを、相手へ伝えていますか?
・定期的に振り返る時間を取れていますか?

◆不満を感じたときに
・本当にサービス側の問題でしょうか?
・期待値が共有できていない可能性はありませんか?
・我慢か解約の二択になる前に、話すことはできないでしょうか?

未来の自分への経営メモ

最後に、今回8月21で自分の中に残しておきたいことを、未来の自分へのメモとしてまとめておきます。

【未来の自分への経営メモ】

・月次は税務だけでなく、経営判断のために見る
・毎月いつまでに欲しいかを、相手へ伝える
・固定費を金額だけで評価しない
・そのお金で何を得たいかを言葉にする
・専門家へ丸投げしない
・自分自身も数字を理解する努力を続ける
・分からない数字はその都度質問する
・日常的に相談できる環境を大切にする
・定期的に数字を振り返る時間を作る
・長い付き合いだからと、我慢し続けない
・不満は小さいうちに話す
・感謝と改善要望は分けて考える
・「相手が悪い」と決める前に、期待値を確認する
・相手に全部察してもらおうとしない
・できること・できないことを双方で確認する
・変更する前に、一度話してみる
・話したあとでも合わなければ、改めて判断する

8月21は、月次が遅れていることへの不満から始まりました。でも話してみると、「先生がどうなのか」以上に、「私はこの顧問契約に何を求めているのか」が見えてきました。お金を払う目的を自分で理解し、必要なことを相手へ伝える。そのうえで一緒に改善できるかを見ることも、経営者の仕事なのだと思います。

トラ吉

一度話し合って改善されても、また同じことが起きたらどうするのでしょうか?

タカシナ カク

そのときは、今回決めた基準をもとに改めて判断すればいいと思っています。
今までは「何となく不満」「何となく高い」で考えていましたが、今回は自分が必要としているサービスを言葉にできたので、以前より判断しやすくなったと思います。

うさ美

続けるか変えるかを感情だけで決めるのではなく、まず自分の基準を作ったんですね。
専門家との関係も、経営の仕組みの一つとして考えられそうです。

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