トラ吉スタッフさんを増やせば、オーナーは現場から離れやすくなって楽になるんじゃないですか?
人が多い方が経営は楽になりませんか?



私もそう思っている部分があります。
でも9月4日、午後に一人営業になったとき、意外と気持ちが楽だったんです。
そこで、「人を増やすこと」と「自分が楽になること」は同じではないんだと改めて感じました。



人を採用するなら、人数だけではなく、その人たちを支えられる仕組みや利益も必要なんですね。
今回は勤怠、人件費、労務、自分の体まで考えた9月4日を振り返ります。
2026年9月4日は、スタッフBさんと2人での営業からスタートしました。私は朝から終日、お客様を担当していました。スタッフBさんについては、午後半休を取ることを許可していました。
そのため、午後からは私一人での営業になりました。ここで正直な感覚を書くのですが、一人になったとき、思っていたよりも気持ちが楽でした。もちろん、スタッフBさんが原因という話ではありません。自分でも「あれ、なぜだろう」と少し驚きました。
この日はそれ以外にも、勤怠管理のタイムカード設定、POSレジのメニュー整理、社労士さんから届いた労働契約書と就業規則の修正案、既存スタッフさんの37%歩合を維持しながら新しい採用条件では35%を検討する話、そして自分自身の眼の不調と眼科の受診まで、種類の違うことが同時に動いた一日でした。
スタッフさんを増やせば、自動的に会社が強くなったり、経営者が楽になったりするわけではありません。人を支える利益、勤怠、労務、ルールがあり、自分自身も健康に働ける。その土台を作ったうえで人を増やさないと、売上だけ増えても苦しくなるのだと思いました。
スタッフBさんとの2人営業。午後は一人になった
スタッフBさんの午後半休を認めた
9月4日は、朝の時点ではスタッフBさんと2人で営業に入りました。この日、スタッフBさんの午後半休については、私は許可しました。半休の具体的な理由については、この記事では書きません。
ここで大事にしたいのは、少人数の美容室でも、予約状況や店の運営に問題がなければ、スタッフさんが必要な休みを取りやすい状態を作りたいということです。ただ、これは「いつでも自由に半休できる制度が完成した」という意味ではありません。勤務時間、休日、有給、半休の運用は、今もまだ整えている途中です。
今回も、この日たまたま午後の予約状況で対応できたので、半休を認めた、という判断でした。制度としてしっかり回るところまでは、まだこれからです。
一人になったら、思ったより気持ちが楽だった
そして午後、私一人での営業になりました。ここは記事を書くうえで少し悩んだ部分です。書いておかないと嘘になるので、正直に残します。一人で店に立ってみたら、思っていたよりも気持ちが楽でした。
ただし、これは「スタッフBさんがいるとストレスだった」という話ではありません。半休を取ったスタッフBさん本人の理由や気持ちに、私が勝手にラベルを貼るのは違うと思っています。この日の私が感じたのは、あくまで自分の側にある感覚でした。
「なぜ、少し楽だと感じたのだろう?」ここを、その日のうちに自分自身への問いとして残しておきたかったので、記事にすることにしました。
「人が増える=経営者が楽」とは限らない
人が増えるメリット
美容室経営において、スタッフさんが増えることには大きなメリットがあります。売上を作れる、予約を受けられる、店を任せられる、自分が現場から離れられる。私自身も、今後さらにスタッフさんを増やしたいと考えています。
「一人でずっと店に立つ」という状態が、体力的にも経営的にも長続きしないことは、これまでの経験からもよく分かっています。だから採用そのものを否定する気持ちは、まったくありません。
同時に増える管理
その一方で、人を雇えば、経営者側で管理するものも同じように増えていきます。
- 給与や社会保険
- 勤務時間・シフト管理
- 予約枠の割り振り
- 教育・コミュニケーション
- 店内ルールや判断基準
数え出すと、意外と多くのものが積み重なっていきます。だから「人が増えれば、その人数分だけ経営者が楽になる」とは限りません。むしろ、任せ方や仕組みが追いついていない状態で人だけ増えると、経営者側の負担がかえって大きくなる場面もあります。
採用したいのに、一人が楽という矛盾
今回、午後一人になって少し楽だと感じたことで、そのことを改めて実感しました。この日をきっかけに「スタッフさんを減らしたい」「一人美容室へ戻りたい」と考えたわけではありません。むしろ、今後も採用を考えています。
だからこそ、人を増やすことが目的ではなく、人が増えても店と自分が無理なく回る状態を作ることが大切なのだと思いました。



まだスタッフさんが少ないなら、そこまで細かく仕組みを整えなくても回るのではないでしょうか?



今の人数だけなら、私が見ていれば何とかなることもあります。
でも採用してから全部を作り始める方が大変です。
まだ小さい今のうちに、分かりにくいところを一つずつ直しておきたいと思っています。
勤怠とPOSの設定に一つ区切りをつけた
タイムカード設定にひとまず区切り
9月4日は、営業の合間や隙間の時間を使って、勤怠管理システムのタイムカード関係の設定を進めました。9月2日から9月3日にかけて、実際に店で使うための細かい部分を触っていました。
- 店舗ネットワークとIPアドレスの設定
- 打刻に使うタブレットの準備
- スタッフさん側から見た勤怠画面の確認
この日、タイムカード関係の設定を一通り終えることができました。ただし、ここで「正式な本番運用が始まった」と言うつもりはありません。あくまで、設定作業として一度区切りがついた、というだけです。
9月2日は仕組みを設定する。9月3日は実際に店舗で使えるかを試す。9月4日は必要な設定を一つずつ進めて、タイムカード設定にひとまず区切りをつける。ここ数日、こういう流れで少しずつ進んできました。
POSレジのメニュー整理
同じ日に、POSレジ側のメニュー整理も行いました。こちらは派手な経営判断ではありません。ただ、日々の会計や売上管理に関わる大切な部分です。
メニュー名や登録内容が分かりづらい状態を残してしまうと、会計時に迷ったり、売上データが見づらくなったり、選ぶ項目がスタッフさんによって変わったりと、後から少しずつ問題が出てきます。日々使う仕組みを、少しずつでも分かりやすくしておきたいと思い、まだ人数が少ない今のうちに整理しました。
今日の売上にはならない仕事
勤怠設定も、POSレジ整理も、労働契約書も、就業規則も、正直に言うと、その日の売上がすぐ増える仕事ではありません。お客様から見える仕事でもありません。
でも、スタッフさんが増えたとき、店が忙しくなったとき、オーナーが現場から離れたとき、こういう部分が曖昧だと必ず問題になります。「地味だけど、後で効いてくる仕事」は、余裕がある今のうちに手を入れておきたいと感じています。
今日の売上を作る仕事ではなくても、人が増えたときに困らないための仕事があります。勤怠やPOS、労務書類を整えることも、将来の店を作る経営の仕事なのだと思います。
労働契約書と就業規則も、少しずつ今の会社へ合わせる
社労士さんから修正案が届いた
9月4日には、社労士さんから、労働契約書と就業規則の修正案が届きました。ここでは、具体的な条文の内容や、法的な解説はしません。専門外のことを勝手に語ると、事実と違うことを書いてしまう可能性があるからです。
また、この修正案が届いたことで「これでルコールの労務環境が完成した」と言うつもりもありません。まだ確認や調整が必要な段階です。
採用前に説明できる会社にしたい
ここ数か月、勤務時間、休日、36協定、勤怠、有給、採用時の雇用条件など、労務関連のあれこれを少しずつ整えています。会社の正式な書類も、その流れの一つとして、今の実態に合わせていく作業でもあります。
採用を進めていくなら、面接に来てくださった方に対して、「うちの会社はこういう働き方で、こういうルールで動いています」と説明できる状態にしておきたいところです。労務書類の整備も、その延長にある仕事です。
大きなイベントではなく、こういう地味な作業の積み重ねが、後から効いてくる部分なのだと思っています。
37%を維持しながら、新しい採用では35%を考える
既存スタッフさんの37%は維持
9月4日は、今後の採用と人件費についても、あらためて考える時間を持ちました。まず前提として、現在働いてくれているスタッフさんについては、歩合率37%を維持する方向です。今の条件で入ってもらっている以上、勝手に変更する話ではありません。
新規スタッフさんは35%を軸に検討
そのうえで、今後新しく採用するスタッフさんについては、35%を軸に検討しています。ここは大事なところなので書き分けます。9月4日の時点で、新規採用者の35%歩合が正式に決まったわけではありません。あくまで、今後の採用条件を組み立てるうえでの検討段階です。
37%と35%は、数字だけ見ると2%の差です。ただし、この記事を「美容室の歩合は35%が正解」という話にしたいわけではありません。店によって、客単価、家賃、社会保険、広告費、材料費、スタッフ人数、労働時間、生産性はまったく違います。
私が考えているのは、割合そのものではなく、その給与設計で会社とスタッフさんの両方が長く続けられるかどうかという部分です。
利益が残れば別の形で還元する案
新規採用の歩合を35%で検討する一方、会社としてしっかり利益が残った場合は、スタッフさんへ別の形で還元する方法も考えています。例えば賞与や、会社全体の利益に応じた還元など。ただし、これは9月4日時点で制度化されたものではありません。「会社に利益が出たら、働いてくれた人へ還元する仕組みも作れないだろうか」というアイデアの段階です。
ここで自分の中で整理しておきたいのは、固定的に高い歩合率を先に約束することと、利益を見ながら還元することは、経営上の意味が違うということです。固定条件は、売上が悪い月でも会社が負担します。利益が出たときの還元なら、会社の状態を見ながら行うことができます。



歩合率が高い方が、スタッフさんにとって良い会社なのではないでしょうか?



高い歩合は魅力の一つだと思います。
でも会社に利益が残らず、将来給与を払えなくなったら意味がありません。
だから私は、スタッフさんの収入と会社が継続できる利益の両方を見ながら決めたいと思っています。
人件費を考えるなら、自分の支出も見る
スタッフさんの給与だけを見ない
人件費のことを考えていると、どうしても「スタッフさんへ何%払うか」ばかりに目が行きがちです。ただ、会社にお金を残したいのなら、経営者本人の支出も同じように見る必要があります。
私は、自分自身がお金を貯めるのがあまり得意ではない、ということを8月にも一度振り返っています。今回、人件費のことを考えるにあたって、もう一度その部分にも触れておく必要があると感じました。
経営者本人のお金も聖域にしない
ここは誤解のないように書きたいのですが、「スタッフさんの給与を下げる前に、自分が節約するべき」という単純な話ではありません。必要な人件費は払う。必要な投資もする。ただ、経営者本人の支出も聖域にしない、という姿勢です。
人件費率だけを細かく見て、自分のお金の使い方を見なかったらフェアではありません。会社に利益を残したいなら、経営者自身の支出も同じように見る必要があると思いました。
スタッフさんに「会社の利益が大事」と説明するなら、その利益を守るための行動は、まず自分側からも始めたい。今回、人件費と自分の支出をセットで見直しておくことにしました。
眼の調子が悪く、営業後は眼科を優先した
メガネで営業した一日
9月4日は、朝から眼の調子も良くありませんでした。そのため普段とは違い、メガネをかけて営業しました。症状や病名は、この記事では書きません。医学的な助言もしません。
普段と違う状態でお客様を担当するのは、正直、集中の使い方も変わります。それでも、営業自体はお受けしていた予約分をきちんと終えました。
営業後は受診を優先した
そして、その日の営業が終わった後、私は眼科へ行くことを優先しました。仕事が残っているからといって、受診を後回しにし続けない、という判断です。
体調のことは、放っておいて良くなることもあれば、悪くなることもあります。「後でいい」を続けていると、悪くなってから慌てて受診する形になりがちです。今回はそこを止めたかったので、営業後すぐに眼科へ向かいました。
今はまだ自分の売上への依存が大きい
ルコールでは、現在も自分自身の美容師売上が、お店全体の中でかなり大きな割合を占めています。理想としては、少しずつスタッフさんへお客様を引き継いでいきたい方向ですが、まだそこまでは進んでいません。
だから、自分が働けなくなれば、会社の売上へも直接影響します。体調を無視して働き続けることは、根性の問題ではありません。今の会社の構造として、私自身の健康もまた、経営資源の一つとして考える必要があるのだと感じました。
今のルコールは、まだ私自身が働けなくなると売上への影響が大きい会社です。だから自分の体を守ることも、会社を守ることの一部として考えなければいけないと思っています。
9月4日は「増やす」より「整える」一日だった
ここまでを整理すると、9月4日にやったことは、次のようにまとめられます。
【9月4日の経営ログ整理】
◆現場
・スタッフBさんとの2人営業からスタート
・午後半休を認め、私は午後から一人営業
◆勤怠
・タイムカード設定に一度区切りをつける
◆会計
・POSレジのメニュー整理
◆労務
・社労士さんから労働契約書と就業規則の修正案
◆人件費
・既存スタッフさんの37%を維持
・新規採用者の35%案を検討
・利益が出た場合の還元も考える
◆自分
・自分自身の支出も見直しの対象にする
◆体調
・眼の不調でメガネ営業
・営業後は眼科を優先
並べてみると、どれも「今日から売上を増やす」という直接的な仕事ではありません。ただ、これから人を増やし、会社を大きくしたいのなら、先にやっておきたい仕事ばかりでした。
そしてもう一つ、この日の少し面白い矛盾も書き残しておきたいと思います。私は今後、新しいスタッフさんを採用したいと考えていますし、会社も大きくしたいです。年商1億円という目標も、まだ手放していません。それでも9月4日の午後、一人営業になったとき、少し気持ちが楽だと感じました。
この二つは、一見すると矛盾しています。ただ、この矛盾があるからこそ、「人を増やせばよい」という単純な話にはならないのだと思います。自分が本当に欲しいのは、スタッフさんがたくさんいる会社そのものではなく、人が増えても、経営者の判断が増えすぎず、スタッフさんが自分で動け、会社に利益が残り、収入も返せて、休みも取れて、自分も疲弊しない状態です。
人を増やしたいのに、人が少ない時間を楽だと感じる。その矛盾があるからこそ、「採用人数」ではなく「人が増えても回る会社」を作らなければいけないと思いました。
【自店に置き換えて考える】もいくつか残しておきます。
【自店に置き換えて考える】
◆採用
・人を増やすこと自体が目的になっていませんか?
・その人を支えられる利益は残りますか?
・人数が増えても、同じ方法で勤怠・給与・予約を管理できますか?
◆人件費
・歩合率だけで採用条件を決めていませんか?
・会社側に必要な利益も計算していますか?
・利益が出たときの還元方法も考えられませんか?
◆経営者自身
・スタッフさんの経費だけ細かく見て、自分の支出は見逃していませんか?
・自分が働けなくなった場合の売上影響を把握していますか?
・体調が悪いときに受診を後回しにし続けていませんか?
9月4日は、新しいことを増やした日というより、「これから増やしても壊れないように整えた日」だったのかもしれません。採用、給与、勤怠、労務、自分の体。売上を伸ばす前に、支えられる土台を作っておきたいです。
未来の自分への経営メモ
最後に、9月4日の一日を、未来の自分への経営メモとして残しておきます。
【未来の自分への経営メモ】
・人が増えれば楽になると決めつけない
・採用人数より運営できる仕組みを見る
・スタッフさんが休める余白を作る
・少人数でも半休などを運用できる店を目指す
・勤務ルールを曖昧にしない
・勤怠設定を現場で使える形まで整える
・POSを使う人が迷わない形にする
・売上データを取りやすくする
・労働契約書と就業規則を今の会社に合わせる
・採用前に雇用条件を説明できる会社にする
・既存スタッフさんの条件を安易に変更しない
・新しい採用条件は会社利益まで含めて考える
・歩合率だけで良い会社かを判断しない
・スタッフさんの収入も守る
・会社に利益も残す
・利益が出たら還元する方法も検討する
・固定条件と利益還元を分けて考える
・人件費だけを削減対象にしない
・自分自身の支出も見る
・必要な投資は削らない
・不要な支出は見直す
・経営者本人の健康を後回しにしすぎない
・今はまだ自分の売上への会社依存が大きいことを忘れない
・人を増やす前に会社の土台を作る
・「増やす」と「整える」を両方進める
9月4日は、スタッフさんを増やす準備をしながら、一人営業の気楽さも感じた少し矛盾した一日でした。でも、その矛盾があるからこそ、ただ人数を増やすのではなく、人が増えても利益が残り、スタッフさんも休めて、私自身も疲弊しない会社を作りたい。まずはその土台を一つずつ整えていきます。



一人の方が気が楽なら、このまま人数を増やさない方がいいのではないでしょうか?



一人へ戻りたいわけではありません。
私は今後もスタッフさんを増やし、会社も成長させたいです。
だからこそ、人が増えるほど自分の負担まで増える会社ではなく、人が増えるほど役割が分かれて会社が強くなる形を作る必要があると思っています。



人を採用する前に、受け入れられる会社を作るということですね。
9月4日は、そのための地味な土台づくりが多い一日だったんですね。
