昨日まで「どこまで言えばいい?」と疲れていた。翌朝、スタッフさんは自分で動いていた

トラ吉

覚さん、スタッフさんに何度伝えても届いていない気がして、正直疲れる日ってありませんか?
私も最近、どこまで言うべきなのか分からなくなっています。

タカシナ カク

私もつい前日、まさに同じことで消耗していました。
ただその翌朝、こちらが何も言っていないのに、スタッフAさんが自分で予約を組み替えて新規のお客様に入れるように動いていたんです。
朝から本当に嬉しくなりました。

うさ美

昨日は「もう言わなくていいのでは」と思っていたのに、翌朝には「言わなくても動いてくれた」んですね。
8月最後の日は、その落差から始まった一日でした。

2026年8月31日は、私にとって少し特別な朝から始まりました。前日の8月30日は、スタッフさんとの距離感で気持ちを持っていかれていて、「どこまで伝えて、どこから任せるべきなのか」がまったく整理できていませんでした。

そんな翌朝、出勤して予約表を見たとき、スタッフAさんが私から何一つ言われていないのに、自分で既存のお客様の予約を調整して、新規のお客様を担当できるように組み替えていました。しかも無理な掛け持ちにはしないよう、自分の負担も考えて組んでくれていました。

この日はさらに、月末だったので顧問の松下さんへ提出する月報を作り、スタッフさん向けのアンケートも準備しました。売上そのものは落ちた月でしたが、土台づくりの意味では動いた月でした。ただ、9月へ持ち越した反省もあります。

人を雇うと、伝わらなくて疲れる日があります。でも、こちらが何も言わなくても本人が自分で動いてくれた瞬間には、それまで伝えてきたことが少しは届いていたのかもしれない、と思える日もある。8月31日は、経営者としての疲れと嬉しさが同じ一日の中に並んだ、そんな日でした。

目次

前日は「どこまで言えばいいんだ」と疲れていた

スタッフさんとの距離感で消耗していた

8月30日、私はスタッフさんとの関わり方でかなり気疲れしていました。「本人のため」と思って伝えていることが、相手には余計なお世話になっているのではないか。細かいところまで気にしていたら、経営者側がもたないのではないか。そんなことを一日中考えていました。

ブログにも書いたのですが、その日は「大枠が合っていればいい」と、少し距離を取る方向へ考え直そうとしていました。頭では整理しようとしていましたが、感情としてはまだかなり削られたままでした。

「もう言わなくていいのでは」とまで思った

その日ふと、「これ以上細かく言っても、お互い疲れるだけかもしれない」「もう言わなくていいのでは」と思う瞬間もありました。投げやりな意味だけではなく、自分の関わり方そのものを一度手放したい、というような気持ちに近かったです。

ただ、それを結論にしてしまうと、経営者としての責任を放棄することにもなりかねません。「もう言わない」と「必要なことは伝える」をどう両立させるのか、その答えは30日の時点では出ていませんでした。

そのまま8月31日の朝を迎えた

そんな気持ちを引きずったまま、8月31日の朝を迎えました。特別に気合いを入れて出勤したわけでもなく、「またいつもの土曜だな」くらいの感覚だったと思います。期待もしていませんでしたし、身構えてもいませんでした。

朝、予約表を見て嬉しくなった

スタッフAさんが自分で予約を組み替えていた

お店に着いて予約表を確認したとき、少し目を疑いました。スタッフAさんが自分で既存のお客様との時間を調整して、新規のお客様に入れるように予約を組み替えてくれていたのです。私は何も指示していません。前日にも、その話題を出していません。

スタッフAさん自身が予約表を見て、「このままだと新規のお客様に入れない」と判断して、既存のお客様のご都合を確認したうえで、時間を少しずらしてもらい、新規のお客様を受けられる形にしていた。朝からこれを見て、私は本当に嬉しくなりました。

無理な掛け持ちにはしていなかった

もう一つ嬉しかったのが、無理な掛け持ちにはしていなかったことです。新規のお客様に入るために、自分の他のお客様に無理をさせたり、自分自身がパンクしそうなスケジュールにはしていませんでした。

お客様への配慮と、自分の負担、両方を考えた予約の組み方になっていました。ここは、これまで店として何度も話してきた部分でもあります。無理な掛け持ちで質を落とすなら受けない方がいい、という考え方は、少しずつ共有できてきていたのかもしれません。

何も言われていないのに、自分で判断していた

私は最近、「経営者としてどこまで口を出すか」を考え続けていました。そのタイミングで、スタッフAさんが何も指示されていない状態で、自分の判断で動いてくれていた。この事実そのものが、私にとってはとても大きなことでした。

以前のスタッフAさんは、こういうタイプではなかった

2年4ヶ月で少しずつ変わっていた

正直に書きます。ルコールで働き始めた頃のスタッフAさんは、私の印象では、自分から積極的に新規のお客様を取りにいくタイプではありませんでした。もちろん一生懸命仕事はしてくれていましたが、「自分から予約を組み替えてまで新規に入る」というタイプではなかったと思います。

それがルコールで働き始めて、およそ2年4ヶ月ほどが経ちました。歩合給という形で自分の売上が給与に乗るようにもなり、担当するお客様との関係も少しずつ積み上がってきました。その積み重ねの中で、少しずつ考え方や動き方が変わっていたのだと思います。

積み重ねた時間の中で見えた瞬間

変化は、ある日突然目に見えるものではありません。日々の営業の中で、指名のお客様が少しずつ増える、売上が上がる、給与が変わる、お店で過ごした時間が積み重なる。そういう見えにくい積み重ねの結果として、ある日「行動」として表に出てくることがあります。8月31日の朝は、まさにそれが見えた瞬間でした。

私が何かを一度伝えたから変わった、という単純な話ではないと思います。もっと大きな時間の流れの中で、いろいろな要素が重なって、この日の行動につながった。スタッフさんは、こちらが「今すぐ変わってほしい」と思ったタイミングでは変わらないことが多い。ただ、時間と経験と数字が積み重なった先で、ある日ふっと動いてくれることがある。8月31日はそれを実感した朝でした。

トラ吉

そこまで待てずに、経営者がしびれを切らして辞めさせてしまうケースも多い気がします。

タカシナ カク

私にもその気持ちはよく分かります。
ただ、すぐに結果を求めすぎると、本人が積み重ねてきた変化そのものを見落としてしまう気もするんです。
だから今回のように「言わなくても動いていた朝」を、自分の中でちゃんと覚えておきたいと思いました。

スタッフさんとの距離感の答えは、まだ出ていない

伝えても伝わらない日はある

今回の一件を、綺麗な成功談として書くつもりはありません。伝えたことがすぐに変わることはあまりありません。何度伝えても、こちらの意図通りには届かないことの方が多いです。

正直、「もう届いていないのかもしれない」と感じる日もあります。前日30日はまさにそれで、精神的にも消耗していました。この疲れは、人を雇うと必ずどこかで通る道なのだと思います。

でも、積み重ねが行動として現れる日もある

それでも8月31日の朝のように、こちらが何も言わなくても本人が自分で動いてくれる瞬間があります。この日の行動が私の一言で生まれたわけではないのと同じように、これからも、細かい一つの声かけがそのまま結果になるわけではないと思います。

「伝える」→「変わる」という直線ではなく、「伝え続ける」→「他のいろいろな要素と重なる」→「ある日行動として見える」という遠回りな線で考えた方が、経営者としての気持ちが少し楽になる気がしました。

8月31日の夜、スタッフさん向けアンケートを作った

一人ひとりに合った伝え方を考えるための材料

8月を振り返ると、スタッフさんとのコミュニケーションが今後のルコールにとって非常に重要だと改めて感じました。離職を減らすこと、働きやすい環境を作ること、そして一人ひとりに合った伝え方を考えること。ここが、これから店を続けていくうえで欠かせないと思っています。

最近、私はChatGPTにスタッフさんとの接し方について結構相談しています。その中で、「そもそもスタッフさん本人が、自分の性格や仕事についてどう考えているのかをもっと知った方が、こちらの接し方の精度も上がるのではないか」と思うようになりました。

性格・仕事観・組織観・長所と短所を1〜5段階で

そこで8月31日、Googleフォームを使ってスタッフさん向けのアンケートを作りました。内容は、性格、仕事に対する考え方、組織やお店に対する考え方、人との関わり方、自分の長所・短所などを、複数のジャンルに分けています。

質問は、回答しやすいよう1〜5段階で選択できるものを中心にしました。最後には、自分自身の性格・長所・短所などを自由に文章で書ける項目も作っています。負担が重すぎず、それでいて本人の考えがある程度見える設計を意識しました。

回答期限は3日以内、へこむ内容があっても冷静に

営業が終わってから、翌日私が休みで、スタッフさんにも空き時間があることを確認したうえで、「お手数ですが3日以内を目安に回答をお願いします」と伝えました。

正直に書くと、回答を読んだら自分がへこむ内容もあるかもしれないと思っています。ただし、そこに感情的に反応するのではなく、「スタッフさんから自分やお店がどう見えているのかを知るための材料」として、冷静に受け止めたいと思っています。

アンケートで人を分類したり、「この人はこういう性格だ」と決めつけることが目的ではありません。あくまで「自分がスタッフさんを理解するための情報を一つ増やす」ためのものです。

【アンケートを作るうえで自分に置いたルール】

・分類のためではなく、理解のための質問にする
・回答しやすいよう1〜5段階中心に設計する
・自由記述は最後に1つだけ用意する
・提出期限は3日以内、無理のない範囲でお願いする
・回答内容にへこんでも感情的に反応しない
・返ってきた声を、店の仕組みや接し方の材料として使う

月末なので、松下さんへの月報も作った

売上そのものは平月より落ちた

8月31日は月末でもあったので、顧問の松下さんへ提出する月報も作成しました。数字を並べていくと、8月の売上そのものは平月より落ちていました。ここは正直に受け止める必要があります。

売上が落ちた事実に対して、いろいろ理由を並べたい気持ちにもなりますが、まずは数字は数字として、松下さんへ提出しました。言い訳をつけて自分をなだめる前に、事実を事実として出す。ここは崩したくない部分です。

一方で、土台づくりの動きは多かった月

数字だけ見ればへこんだ月ですが、行動量自体はかなり多かった1ヶ月でもありました。

【8月に動いた主なもの】
・労務や勤務時間の整理
・給与、歩合制度の検討
・スタッフさんとの面談、コミュニケーション
・オーナー不在時のマニュアル作り
・採用についての考え直し
・求人LPの制作準備
・広告運用
・会計や数字への理解を深める
・クライアントさんのLP制作

「売上だけを見ればへこんだ月だけど、会社の土台づくりという意味では前に進んだ月だった」という実感があります。売上と行動量は必ずしも同じ月に一致しないのだとも思いました。

それでも、9月に持ち越したい反省がある

ルコール自身の求人LPが進みきらなかった

ただ、良かったことだけで終わらせるつもりはありません。9月1日から本格的にスタートさせると自分で決めていた「ルコール自身の求人LP」が、思っていたところまで進んでいませんでした。

他のクライアントさんのLP制作や、スタッフさんとのやり取り、労務や採用の見直しなど、いろいろなことを進めてはいました。動きは多かったです。ただ、「自分で最重要と決めた仕事」を、本当に最優先で進められていたのか、と問われると、正直まだ足りていなかったと感じます。

「重要」と決めた仕事を、本当に最優先できたか

クライアントさんの仕事は、期日がある分、優先度が上がりやすいです。スタッフさんへの対応も、目の前の課題がある分、対応せざるを得ません。その中で、期日のない「自店の重要な仕事」がどうしても後回しになりやすいという構造が見えました。

ここは9月に持ち越す経営課題として、はっきり残しておきたいと思います。誰かに頼まれた仕事より、自分で「重要」と決めた仕事の方が後回しになりやすい。9月は、自店の求人LPを本気で前に進める月にします。

うさ美

クライアントさんの仕事もスタッフさんへの対応も大事だからこそ、自店の仕事が後回しになりやすいんですね。

タカシナ カク

そうなんです。
期日があるものはどうしても先に手が動いてしまいます。
だからこそ、「自店の重要な仕事」には、自分でカレンダーに時間を確保しないと動かないということを、9月は意識したいと思っています。

【自店に置き換えて考える】

◆スタッフさんへの関わり方
・伝えてもすぐには変わらない前提で関われていますか?
・変わらないと感じた日でも、積み重ねを信じられていますか?
・逆に、伝えすぎて自分が疲れていないでしょうか?

◆スタッフさんの理解
・スタッフさん本人が自分をどう見ているか、把握できていますか?
・自分の見え方だけで判断していませんか?
・理解を深める材料を、何か一つ増やせないでしょうか?

◆自店の重要な仕事
・「重要」と決めた仕事に、実際の時間を確保できていますか?
・期日のある仕事だけで一日が埋まっていませんか?
・売上だけでなく、土台づくりの行動量も振り返れていますか?

まだ距離感を試しながら、9月へ

8月31日は、感情的にはとても振れ幅の大きい日でした。前日の疲れを引きずったまま朝を迎え、スタッフAさんの動きに救われ、夜にはアンケートを作り、月末の月報で数字と向き合い、そして9月への反省が残った。いい一日だった、と単純にまとめるにはもったいない一日でした。

私はまだ、「スタッフさんへどこまで伝えて、どこから任せるか」の答えを持っていません。8月30日のように「もう言わなくていい」と思う日もあれば、8月31日のように「言わなくても動いてくれた」と嬉しくなる日もあります。この振れ幅ごと引き受けていくのが、人を雇う経営なのだと思います。

【未来の自分への経営メモ】

・伝えてもすぐには変わらないと知っておく
・変化は積み重ねの先に、ある日行動として現れる
・こちらの一言で動いたと思い上がらない
・逆に「届いていない」と早く諦めない
・疲れる日があっても、翌朝には状況が変わることもある
・スタッフさん本人の見え方を知る努力をする
・理解のためのアンケートは、分類のためではない
・回答内容にへこんでも感情的に反応しない
・返ってきた声を店の仕組みへ活かす
・売上が落ちた月でも、行動量ごと振り返る
・数字は言い訳せずそのまま顧問へ出す
・「重要」と決めた自店の仕事に時間を確保する
・クライアントの仕事だけで一日を埋めない
・9月は自店の求人LPを本気で前へ進める
・スタッフさんとの距離感は、試しながら微調整する
・答えを出そうとしすぎず、現在進行形で残す

スタッフさんへの関わり方も、自店の重要な仕事の進め方も、まだ答えは出ていません。ただ、8月31日の朝のような瞬間があるから、また明日も店に立とうと思えます。9月もスタッフさんとの距離感に悩みながら、少しずつお店を作っていくつもりです。

トラ吉

覚さんでも、まだ答えが出ていないんですね。少し安心しました。

タカシナ カク

むしろ、答えが出ていないから毎月書き残しているようなものです。
今日は疲れた、今日は嬉しかった、今月は数字が落ちた、それでも土台は動いた。その揺れごと残しておくことが、未来の自分への一番の材料になる気がしています。

うさ美

9月もまた、悩みながらの一ヶ月になりそうですね。
それでも、8月31日の朝のような小さな嬉しさは、きっとどこかで見つかるはずです。

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